Kawataka’s diary

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省察 (ルネ・デカルト)

デカルトの『省察』、出版は1642年です。

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最初に購入したのは右側の岩波文庫昭和35年出版の古本でした。安く買えてラッキーと思ったんですが、これは旧仮名遣いでまったく読めませんでした。

 そこで以前、私はいつたいなんであると考へたのか。
 言ふまでもなく、人間と考へたのであつた。
 ~しかしながら人間とは何か。理性的動物と私は言ふでもあらうか。
 否。なぜといふに、さすれば後に、~(P.39)と言う感じ、さらに旧漢字も混じるのでまったく読めない。

岩波文庫では今は出版されていないようなので、ちくま文庫で買い直しました。それが左。安物買いのなんとやら、でした。

 

 冒頭、デカルトは、
  第一哲学についての省察
  そこでは
  神の存在と、精神と身体の区別が証明される
と宣言します。神の存在って、大きなことをさらっと言う人です。

6章に分けられており、神の存在を論じるのは第三省察
神と言う名で私が意味しているのは、ある無限で、独立した、全知で、全能な実体であり、私自身を創造し、何か他のものが存在するならそのすべてを創造した実体である。これらすべては、私がより入念に注意すればするほど、私だけから出てきたとはますます思われなくなる。
したがって以上のことからして、神は必然的に存在すると結論せねばならない
(P.72)

 とのこと。

誤解があるかもしれないのですが、
 私は神という完全な存在を考えるんだけど、
 →存在しないものを考えられるはずがない
 →っていうことは、神は存在するじゃん。
っていうことみたいです。


デカルトは本当に神という存在を信じていたんだろうか?心の奥底では一体どう思っていたんだろう?