Kawataka’s diary

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種の起源・下 ダーウィン

種の起源、下巻を読み終えました。

上下巻で非常に長い本なので、最後に要約と結論という章が設けられています。ここまで通して読んできて、要約を読むとようやく頭の中が整理できました。
種の起源は、まず最初に下巻の第14章を読むと良いかもしれません。

 

ダーウィンが自説で最も弱いと思っていたのは「今、進化の途中の生物がいないのはなぜ?」ということだったようです。
この疑問に対してダーウィンは、「途中の種はすでに絶滅したんです」と言ってます。
そうしたら「もしそうだとしたら化石として見つかるんじゃないの?なんで見つからないの?」とさらに反論されて、ちょっと涙目、っていう感じを受けました。
何とか解答しようとして「地質学はまだまだ不完全なんです。今、わかっている地質のことなんて微々たるものですよ。」という説明になってます。確かに間違いではないのですが、逃げている、と思われても仕方がないかもしれません。
でも、ダーウィンの着想の素晴らしさはなんら変わらないです。証明ができなかっただけ。

自然淘汰説が基盤としている考え方は単純である。
個々の新しい変種、最終的には個々の新種が生み出され維持されるのは、競争相手となる種類よりも何らかの利点を有しているからである。
一方、そうした利点のない種類は、ほぼ必然的に絶滅することになる。
(P.137)
ダーウィンの主張です。これに類する文章が何回か出てきます。

そして、これも繰り返し。
変わらない種は絶滅してしまう(P.129)

 

あとがきに書いてある通り、人間は猿から進化したという記述は種の起源にはありません。
ダーウィンの主張を踏まえるとしたら「人間と猿は共通の祖先から進化して分かれた」ということになると思います。

 

大昔、中学生くらいの時に、「動物園の猿が進化して人間になったとって聞いたことあります?無いですよね、だから進化論は間違ってるんです!」みたいなことを言われた経験があります。宗教の勧誘の人が自宅に来た際に。
当時は何も言えませんでしたが、今なら言い返せそうな気がします。そんなことは種の起源には書いてませんよ、って。