読みながら思ったのは、「当たり前のことが書いてある」でした。
我ながら幼稚な感想です。現代では当たり前だが、19世紀には当たり前ではなかった。当時、この本は世界を驚かせ、その後の生物学を決める本となった。
キリスト教的には、万物は創造主が作ったことになっているわけですから。
サルはサルとして、ヒトはヒトとして作られた。
自然淘汰説は
「生物には遺伝的な個体変異があり、個体変異に応じて生存繁殖率に差が出る。その結果、有利な変異を持つ個体ほど生き残る確率が高く、より多くの子孫を残す。この過程が続くことで、原種から変種が分かれ、やがて種となる。」(P.418 あとがき)
ダーウィンは飼育ハトを例示して変異の説明を非常に入念に行っています。読み手を何とかして説得しようとしたものと思います。