Kawataka’s diary

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ルソー 「社会契約論」

ルソーの社会契約論を読みました。
世界史でおなじみ、フランス革命に影響を及ぼしたという本です。

各構成員の身体と財産を、共同の力のすべてをあげて守り保護するような、結合の一形式を見出すこと。そうしてそれによって各人が、すべての人と結びつきながら、しかも自分自身にしか服従せず、以前と同じように自由であること」(P.29)

我々の各々は、身体とすべての力を共同のものとして一般意思の最高の指導の下におく。そしてわれわれは各構成員を、全体の不可分の一部として、ひとまとめとして受け取るのだ。」(P.31) 
個人の自由はそのままに全体として一つの意志をもつ、ことを社会契約と呼ぶようなのですが、私が誤解しているかもしれません。

面白かったのは多数決について。
多数決の法則は、約束によってうちたてられたものであり、また少なくとも一度だけは、全員一致があったことを前提とするものである」(P.28)
普段は何気にスルーしていますが、「多数決で物事を決める」ということについては最初に全員一致で決めているはずです。それが前提ですね、たしかに。

良い政府とは市民が増加していくような政府である(P.118)、なんていうのも、しごく簡潔ですが、その通り。

君主制は常に共和制に劣る(P.104)などというあたりが、フランス王政に対する主張らしい。
君主制において立身出世するものは、小乱暴者、小悪党、小陰謀家だけ(P.104) なんていうのは、ルソーの実感がこもっているように思います。

中日新聞社説から F-35の欠陥って本当?

本日の中日新聞社説から。F-35は超音速飛行を続けるとステルス性がなくなる!と騒いでいました。が、本当に?超音速巡航が売りの機体なのに、って思って出典を読んだらどうも雰囲気が違う。社説のようなニュアンスじゃない。不思議な社説です。

(社説の引用ここから)
さて、とんでもないニュースが米国から入りました。先月に米国のオンライン軍事紙ディフェンス・ニュースが「最新鋭ステルス戦闘機F35には十三もの重大な欠陥がある」と報道したのです。その中には驚くべきことに、F35が超音速飛行が可能なのは短時間で、制限時間を超えると機体が損傷し、ステルス性の機能を喪失する可能性があると…。
ステルス戦闘機が「ステルス」でなくなるとは!、見えては欠陥です。「隠密」に意味があるのですから。(中略)「見える戦闘機」なら大幅なディスカウントをしてもらわないと。
(社説の引用ここまで)
文中、F35は不正確。正しくはF-35です。ハイフンを入れないと大戦機になっちゃいます。


 DefenceNewsの翻訳記事をネットでちらっと見た記憶があるのですが、あんまり詳しく覚えていないので一次資料を見ました。 

https://www.defensenews.com/air/2019/06/12/supersonic-speeds-could-cause-big-problems-for-the-f-35s-stealth-coating/

  まとめると、

  • 不具合が報告された機種:F-35BとF-35C、アメリカ海軍および海兵隊向け
    航空自衛隊が導入しているのはF-35A、今後導入しようとしているのはB)
  • 不具合の内容:マッハ1.3、1.4で飛行した後に、水平尾翼などのステルス塗料の変質が確認された。ただしB、C型ともに一回のフライトだけ。再現性が無い。
  • 対策:マッハ1.2を超えてアフターバーナーを使う時間に制限を加える。ステルス塗料に改良を加えた。

マッハ1.2までであればアフターバーナーに特に制限はないみたいです。F-35はマッハ1.2でアフターバーナーは使わずに巡航が可能な機体です。したがって、通常の運用であれば特に不具合はないと読み取れるんですが。
(マッハ1.2で巡行ができるというのがF-35のセールスポイントの一つです。F-15ではこれができないが、諸外国の機体ではできるものが出てきている。)
まあ、確かに、値切りのネタにはなりそうですね。

 

そもそも、マッハ1.2を超えてアフターバーナーを50秒以上使う場面というと、地対空ミサイルにロックオンされたとか、まさに緊急事態です。ステルス性の低下を懸念するよりも最大加速で生還することを優先する状況でしょう。そんな状況では、出力制限は無視してアフターバーナー全開で逃げて、機体は基地でメンテすればよい。*1

また、この記事を見る限り、米軍トップではなくて現場が難色を示しているみたい。ありがちです。運用に制限をかけるんじゃなくて完璧な機体をつくってくれ、という現場の気持ち、わかります。

後半には、現役パイロットの話として、F/A‐18ホーネットにもアフターバーナーの制限があるよ、みたいなことが書かれています。つまり、アフターバーナーの制限はF-35B/Cに限ったことでもないらしい。

DefenceNewsは肯定否定の意見をきちんと併記しています。さすがです。

一方で、中日新聞の記述は決して誤りではないが、さらっと読むと誤解を植え付けかねないように思います。こういう書き方、好きになれません。

 

 

引用ここから
Both deficiencies were first observed in late 2011 following flutter tests where the F-35B and F-35C both flew at speeds of Mach 1.3 and Mach 1.4. During a post-flight inspection in November 2011, it was discovered the F-35B sustained “bubbling [and] blistering” of the stealth coating on both the right and left sides of the horizontal tail and the tail boom.引用ここまで

2011年後半、F-35BとF-35Cがマッハ1.3とマッハ1.4で飛んだフラッターテストの後、欠陥が最初に観察された。2011年11月の飛行後の検査で、F-35Bが水平尾翼とテールブームにステルスコーティングの「泡立ち」があることが分かった。


ただし、国防総省は改良策はとらず、リスクを受け入れることとした。なぜなら、

引用ここから
As justification for the decision, Winter noted that the issue was documented while the jet was flying at the very edge of its flight envelope. He also said the phenomenon only occurred once for both the B and C models, despite numerous attempts to replicate the conditions that caused the problem.引用ここまで

飛行範囲のギリギリのところで飛行しているときの問題だから。また、この現象は、何度もトライしても、B型と問型のいずれについても一度しか発生していないから。

 

 

 

*1:最後に興味深いコメントがありました。
海軍の提督経験者のコメントとして「潜水艦や水上艦には長期間運転できる”安全な管理範囲”がある。その範囲を外れて短期間運転することはできるが、それにはリスクがある。指揮官やオペレーターはそのリスクと利益をバランスさせる必要がある」
確かにその通りです。先日のF1オーストリアグランプリで、レットブルホンダのM.フェルスタッペンが優勝しました。レース終盤に首位を奪った時、チームから「エンジン寿命を犠牲にしてパワーを出せ」という無線指示が飛んでいたそうです。利益とリスクを勘案して判断する、まさにこれです。

吹奏楽の旅 完結編(2004)

先日、「吹奏楽の旅、淀工編 完結」を見る機会がありました。
課題曲が「風の舞」でしたので2004年の放映です。
当時のTV放送時の記憶が少しあります。フルートの部員が先生の印象を聞かれて、厳しい指導の時に「しばいたろかと思った・・・」とか言っているのを覚えています。関西の男子高校生そのまんまやん、と思いました。
※その部員はフルートがとても上手でした。決して口先だけではない。

部員が200名(!)、3年間一度もコンクールに出れない子もいるはずです。
コンクールメンバー50名を選ぶのは生徒によるブラインドオーディション。クラリネットパートとフルートパートに着目して夏前および8月ごろの2回のオーディションの様子を取材していました。オーディションの初回は、強豪校と言っても意外に普通な演奏なんだなーと思ったのですが、同じ子の2回目は段違いに上手くなっていて、上達具合が良くわかる。たった3か月くらいなのに。
関西大会前日は午後10時過ぎまで練習し、当日は朝5時に集合という無茶苦茶なタイムスケジュールを組んでいました。さらに直前まで学校で練習して会場入りするとか、とにかくハード。このくらいできないと全国大会で金賞は取れないのでしょう。

コンクールメンバーは「星組」で、それに対して補欠メンバーが「流れ星」というのはセンスがある。
つまり「チームもなか」です。「流れ星」が楽器運搬を対応したり、コンクール中は舞台袖で座り込んで見守るあたり、アニメの響け!ユーフォニアムでも見かけたシーンです(この番組の影響を受けたのかもしれません。そういえば、夏休みの朝6時過ぎの運動場の真ん中で、ユーフォの子が一人で朝練してたのも、よく似たシーンがあったような。)


番組内で、部員が「・・・次はユーフォニウムの番・・・」って言っていました。
そうなんです! 20年前は、Euphoniumをユーフォニウムって呼んでたんです。懐かしい。
今はユーフォニアムって呼ぶことがほとんどです。いつから変わったんだろう?

 

 

カラヤン グレイテスト・ヒッツ

ホルスト木星とかパッヘルベルのカノンとかスメタナモルダウとか有名どころをまとめて聞きたくて、Amazonで「カラヤン グレイテスト・ヒッツ」という中古CDを買いました。二枚組、超有名な曲ばかり。Disk1は華やか、Disk2は静か、と分けているのも面白い。2は夜向け、1は昼向け、でしょう。特に1はドライブ中に聞くのがよさそうです。
ただ、「ワレキューレの騎行」が表示は6分ちょっとなのに再生すると2分くらいで切れてしまう。残念ですが中古なので仕方がない。新品で買いなおすか思案中。

 

それから、夕方、子供の自転車のワイヤーロックが開かなくなったとのことで、駅の駐輪場まで行ってきました。
開けられなかったら切るしかないので金切り鋸とニッパーを持っていきましたが、駅前でニッパーや金切り鋸を使っているところを見られたら間違いなく警察に通報される、スピーディーにやるしかない、(発想が完全に自転車盗でした)。

ところが試しに浸透スプレーを振ったら解錠に成功、どうも雨水が入って動きが悪くなったらしい。再発の可能性があるのでワイヤーロックを更新しました。とりあえず解決してよかった。

白子高校&川越高校ジョイントコンサート

今日は、白子高校と川越高校吹奏楽部合同コンサートへ行ってきました。三重県の犯罪被害者支援のチャリティーです。場所は川越町のあいあいホール、席数600くらいの小規模ホールが満席となっていました。

演奏は、川越高校が7曲、白子高校が9曲、最後に合同で3曲を演奏。

川越高校
 マーチ「エイプリルリーフ」、 
思い麗し浄瑠璃姫の雫、 U.S.A、伝説の長寿番組メドレー、 グレイテスト・ショーマン、 ジェラート・コン・カフェ、 エル・クンバンチェロ

白子高校
 コパカバーナ、 伝説の演歌メドレー、 リュウソウジャー、 情熱大陸コレクション、 あんたがたどこさの主題による幻想曲、 未来に響け、 ヴェルディのレクイエム、 かっぽれ佞武多
合同
 祝典終曲、 星条旗よ永遠なれ、 花は咲く
 

川越も白子も演奏曲は定演の曲と同じでした。踊りも歌も。なので目新しさはなかったのですが、コンクール練習で猛烈に忙しい時期に新曲を持ってくるのは不可能でしょう。両高校ともコンクール課題曲と自由曲っぽい曲を演目に加えていたので、コンクール練習を兼ねたコンサートと思います。
とにかく、この忙しい時期にチャリティー演奏会を引き受けるだけでも英断だったと思います。


川越高校:ながしマルシェでは人数が少なく、正直しんどかったのですが、今日は50名での演奏で、さらに音響抜群のホールなので、OKな演奏でした。3年生の力は偉大です。初心者の皆さんはマルシェの時よりも演奏に参加できていたみたいです。頑張って!
思い麗し浄瑠璃姫の雫は、金管中音の気合がもっと欲しいのと、ティンパニの音量が足りない、ティンパニはもっと音を出しても良いです。金管は後半からラストにかけては良くできていたから、それ以外の箇所も練習したらもっと上手になれる余地がある。それから冒頭のピアノソロはもっと余裕を持って弾いてみたらどうかと思います。緊張感が音にそのまま出ていました。

白子高校:55名くらいの舞台でしたが、音量が凄かった、三重文大ホールのノリで演奏してくれたからもうえらいことになっていました。音の圧力を感じました。もし定演みたいに100名乗せていたら、おじいちゃんおばあちゃんは難聴になっちゃうかも、です。
今回はチューバが3本で弦バスが3本でした。プレサマーが60名くらいでしたのでちょっと減らしたコンクール仕様?バスドラムを、皮が破れるかというくらい渾身の力でたたいていました。凄すぎ。

合同:星条旗よ永遠なれが良かったです。スーザの曲の中では難しい部類に入る曲と思いますが、合同演奏の一発通しで良く合わせたと思います。パーカッションがリズムを崩さずしっかりしていたから、全体がばらつくこともなく、丁寧に演奏できていました。

 

 

人生最後の5本の映画

U.S. Naval Air Forcesツイッターから、https://mobile.twitter.com/flynavy/status/1145732832477626368

「人生の最後に5本の映画を観るとしたら」です。

  • Top Gun   わかる、F-14トムキャット最高!
  • Midway   うーん どうかな?
  • Flight of the Intruder    超わかる、A-6イントルーダー カッコいい!
  • The Final Countdown    超々わかる、KA-6給油機 いい仕事してた!
  • Hotshots          人生最後がそれでいいんかい?

Made in U.S.A バドワイザー

バス停に子供を迎えに行ったついでに、バス停の近くのコンビニでお酒を買うことが多々あります。(典型的なついで買いです。まんまとコンビニの術中にはまっています)
PBの発泡酒のときもあればビールのときもあっていろいろですが、昨日は久しぶりにバドワイザーを買いました。バドワイザーは日本のメーカーのビールに比較して、苦みが無く。軽く飲みやすいのが特徴です。水代わりに飲めるイメージ。
飲む前にラベル表示を見たらアメリカ製となっており、ちょっとびっくり。昔はキリンビールライセンス生産していたのに。

調べてみたら、今年の初めにキリンは撤退し、以後日本法人がアメリカから輸入しているようです。
味は変わる?と思ってもう少し調べたら、さらに驚いたことに、昨年からビールの定義が変わっていました。これは全く知らなかった。
・原材料に占める麦芽構成比が「67%以上」と定義されていたのを「50%以上」に緩和
・米、麦、トウモロコシ等の限定された原料以外の副原料を加えたものは、ビールではなく「発泡酒」として取り扱われてきたが、それらも「ビール」と名乗ることができる

それで、アメリカ本国仕様のバドワイザーが「ビール」として輸入できるようになったらしい。向こうのバドワイザー麦芽が50%台だったようです。
飲んでみると、記憶にあるキリン製のバドよりもさらに飲みやすい感じになっていました。若者受けしそうです。

 

夜は懸賞で当たった食事券を使うために名古屋駅前のゲートタワーへ。銀座イタリー亭でイタリアン。