第4巻を読み終えました。ラストが良かった。
死を目前にしたジャン・バルジャンが、マリウスとコゼットに真実を打ち明ける場面は、胸に迫るものがありました。この告白を読むために、4冊にわたる大長編を読み通す必要があったと思います。ラストだけ抜き出して読んでも、たいして感動はしないだろうと。途中で読むのをあきらめなくてよかった。
あれやこれやありましたが、マリウスとコゼットは最終的に結婚します。マリウスの祖父は大喜び、ジャンバルジャンは重荷を下ろしてほっとした感じ。だけど、コゼットがいない生活が寂しくて、新婚さんのお宅を毎晩訪問してコゼットと雑談していたら、遠回しにマリウスから出禁を示唆されて、というあたりが非常にリアルと思いました。生きがいを失った老人の悲しさが沁みました。
それから、テナルディエは最後はアメリカに渡ったそうです。最後の最後までひどい奴でした。だけど、テナルディエがいなかったらマリウスは助からなかったわけで、その点は認めざるを得ない。100%ひどい奴なのですが。