Kawataka’s diary

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ダフニスとクロエー (ロンゴス)

同名のバレエがありますし、ラヴェル管弦楽組曲「ダフニスとクロエ」は超有名ですが、もともとは紀元2~3世紀ごろのギリシア文学作品だそうです。
ギリシアですがプラトンの時代からは数100年が経過しています。帝政ローマの時代。
岩波文庫は絶版ですが、古本で買うことができました。

 

ギリシア文学といっても哲学や倫理学といった難しい内容ではなく、若く美しい男女の物語です。さらっと読めました。
ダフニスが少年、クロエーが少女、どちらもたいそう美しかったので、海賊に誘拐されたり隣町との戦争に巻き込まれたり求婚されまくったり、波乱万丈いろいろありますが、なんとか乗り切ってハッピーエンドを迎えます。めでたしめでたし。
大人向けの表現も随所に出てきます。週刊誌の連載小説みたいな印象を受けました。
たぶん、古代ギリシアのお暇なご主人/奥様方向けの小説だったんじゃないかと。

 

というような大衆向け小説が、たまたま(失礼な表現ですが)1500年の時を経て完本として残っていたので、フランスでバレエになり、管弦楽曲が作られ、そして吹奏楽コンクールで高校生たちが演奏することになるなんて、ロンゴス先生にしてみたら「マジで?いいの、それ?」って感じかもしれません。

 

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