Kawataka’s diary

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少佐

「少佐は、ギルベルト少佐はどこですか。」
行方不明の上官を探す元部下は、戦傷で両腕を失った義手の少女。そして民間郵便会社の代筆人。

ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン、京都アニメーションの2018年の作品です。オンデマンドで二日間かけて観終えました。
手紙を書くこと、想いを伝えることのすばらしさを描いた良作でした。とりあえず泣けます。ただいま劇場版が公開中ですが、観るときは相当に気合入れないといけなさそうです。

背景の書き込みが素晴らしく良かった。
ドイツやオーストリアの山岳地帯を思わせる風景。19世紀の欧州を思わせる街並み、ナポリ、ニース、ロンドン、ベルリン、モンテ-カッシーノ、似ているがどことも一致しない町。自動車と飛行機はあるけれど、電灯はまだ。ガス灯、石油ランプ、ろうそくで夜を過ごす日々。なさそうでありそうな別の世界。
山林、草原、花畑、冬の星空、水田に映る月、真冬のあばら家、夕陽に輝く市街地、池に浮かぶ落ち葉、相変わらず実写以上に実写のような作画。

そして小道具も。タイプライター、オートバイ、拳銃。動作が実にリアル。
少佐の拳銃はルガー、歩兵銃は敵味方でエンフィールドっぽいのとモーゼルっぽいのと。ただし歩兵銃は薬莢長が短め、威力も低いみたい。たぶんこちらの世界の歩兵銃よりも軽量で反動も少ない。ヴァイオレットは片手で歩兵銃を撃って当てていましたが、それができるくらいの低反動なのでしょう。

もう一回見たくなる作品でした。