Kawataka’s diary

週末と休日メインで更新中

ブランデーケーキ

今週、Xでトレンドに上がっていたのが「ブランデーケーキ」、食中毒を出した菓子店のSNSが発端でした。パウンドケーキのような焼き菓子がポリ袋の中で洋酒に浸されている写真があって、こんなのありえん、みたいな騒ぎになっていました。

皆さん、自分が知らない=あり得ない、正しくない、間違っている、と思い込むようで、SNSがいかにあてにならないかが良く分かりました。他山の石とします。

 

ブランデーケーキとはブランデーに漬け込んだドライフルーツを練りこんだ焼き菓子のことです、だからこんなのブランデーケーキじゃない、あり得ない!
ブランデーケーキとはパウンドケーキにブランデーシロップを刷毛で塗ったり霧吹きで吹いたりして作るケーキです、だからドボンと漬け込むような作り方はあり得ない!
→ブランデーにパウンドケーキを浸して2週間も放置するなんて、衛生的にあり得ない!
という人たちが入り乱れ、さらに、
→焼き菓子をお酒に浸すケーキはあります!、ブランデーケーキを知らない人があれこれ言わないで!みたいな反論も出てきて、大変興味深かった。

 

 

結論としては、洋酒に焼き菓子を浸すお菓子は存在するそうです。
また、熟成ケーキと言うジャンルがあって、作ってから寝かすと美味しくなるケーキもある。有名どころではクリスマスに食べるシュトーレン。1か月くらいは寝かすのが前提のケーキ、日持ちさせるために砂糖たっぷりバターたっぷりにする。
イタリアのナポリにはラム酒に焼き菓子をドボンと漬け込んだお菓子があって、そういえば大昔イタリア旅行したときに食べた記憶があります。
刷毛で塗るのが一般的なのはお酒のコストの問題があるらしく。確かに潤沢にお酒があるならドボンとつけた方がアルコールが染み込みやすいでしょうね。
といった内容を現役の製菓衛生師にお聞きしました。

 

私が件のSNS写真を見てツボにはまったのは、一緒に写っている酒瓶がどうみてもスコッチウィスキーの「バランタインファイネスト」だったことです。マジか、と。
ブランデーの代わりにウィスキーを使ったとしたら、それはかなりハイレベルな創作ケーキと思います。バランタインは飲みやすいウィスキーではあるものの、ブランデーとは味も香りも全く違うから、どんなケーキになったんだろうか。
というか、ブランデーケーキと名付けてウィスキーケーキを売ったとしたら、原料偽装で問題になるような気がします。

 

 

わが家の今のウィスキーは「バランタイン12年」様。