ローマの皇帝の評判を書き連ねた本です。史実だけではなくて噂話や言い伝えも書いたメモ書きという感じでした。
皇帝は
カエサル、アウグストゥス、ティベリウス、カリグラ、クラウディウス、ネロ、ガルバ、オト、ウィステリウス、ウェスパシアヌス、ティトゥス、ドミティアヌスの12人、年代的には紀元前50年代から紀元90年頃まで。
カエサルからティベリウスはそれなりにうまくやっていたようだけど、カリグラが残酷、次のクラウディウスは周りに流されるばかり、ネロはもう本当にヤバくて残酷極まりなく、ガルバ、オト、ウィステリウスはグダグダのなか暗殺されていった。
その後のウェスパシアヌスはたぶん善い人で、前任者たちが国家財産を使い果たしてしまったので回収すべく税金取り立てまくったから汚名を着せられらしい。ティトゥスは短く、ドミティアヌスは最初は良い感じだったのに次第にヤバい感じになっていった。
スエトニウスは、皇帝を「元首」とも「カエサル」とも「最高司令官」とも呼び、統一していません。これは当時の1世紀の間に呼び方が変わっていったから。なので、訳者は訳語に皇帝を当てていません。当時を追体験するため。(あとがきから)