Kawataka’s diary

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神秘の島とドクターストーン

「ドクター・ストーン」、少年ジャンプの作品です。オンデマンドでチラ見しています。

ヒトが石化して文明が無くなった未来で、科学の力で文明を再構築しようとする高校生たち。製鉄し、ガラス細工をし、黒色火薬を作り、発電機を作り、難病の巫女を助けるためにサルファ剤を合成しようとして硫酸を採りに行く。←ここまで見た。
科学の力で云々と言っていますが、やっていることは化学メインです、今のところは。

 

 

チラ見していて、J.ヴェルヌの「神秘の島」を思い出しました。

  • 南北戦争時代のアメリカ、南軍の捕虜となった5人が、嵐の夜に気球で脱出を試みた。しかし、風向きが悪く海上へ流された。
    装備ゼロで孤島に降り立った男たち、科学の知識を頼りに島を開拓し始めた。
    洞窟を住処にし、農園を作って小麦を栽培し、製鉄し、ガラス細工をし、電池も作り、船を作って隣の島へ行き、ニトログリセリンを合成して岩場を爆破、綿火薬を作った。
    最後には無国籍のあの人が登場し、あんなことやこんなことがあって、なんとか帰国した。

手元に本がないので記憶に頼って書きましたが、確かこんなストーリー。
15少年漂流記やロビンソンクルーソーとは異なり、遭難したときに装備が何もない。だけど科学の力でひとつづつ解決したっていう冒険話です。
ドクターストーンの化学の力が面白いと思えるのなら、神秘の島はさらに楽しめると思います。


どうせなら、黒色火薬よりニトログリセリンのほうが化学っぽくて良い。ニトログリセリンが作れるのならニトロセルロースも作れる。綿火薬は発煙しないから黒色火薬よりも使いやすいはず。
これらは
硝酸と硫酸があれば作れます。神秘の島では、硫酸は温泉に採りに行ったとかそういうのではなくて、きちんと合成していました。やっぱり硝酸と硫酸は必需品。

 

そういえば、神秘の島では医薬品は作れませんでした。
仲間の一人がマラリアにかかり瀕死になります。特効薬はキニーネですが、さすがのサイラス・スミスでも合成できなかった。しかし、絶望に打ちひしがれた朝、ふとテーブルの上をみるとそこには硫酸キニーネと書かれた小箱が。。。
なんというご都合主義、と思いましたが、ちゃんと後で読者を納得させる展開となってます。「さすがヴェルヌ」とワクワクしたのを覚えています。