Kawataka’s diary

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啓蒙とは何か 他4編 (カント)

三連休の最終日、朝から良く晴れた一日でしたが、どこにも行かず、家で過ごしました。久しぶりに布団を干したので気持ちよく眠れるはず。


空き時間に読書。カント著「啓蒙とは何か 他4編」。

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4編は、
 世界公民的見地における一般史の構想
 人類の歴史の憶測的起源
 万物の終わり
 理論と実践
タイトルの「啓蒙とは何か」はP.7からP.19までの短い論文です。が、最も印象に残りました。

啓蒙とは、人間が自分の未成年状態から抜け出ることである。(P.7)
冒頭、いきなり答え合わせから始まります。

未成年でいることは、確かに気楽である。私に代わって悟性を持つ書物、私に代わって良心を持つ牧師、私に代わって養生の仕方を判断してくれる医師などがあれば、私はあえてみずから労することを用いないだろう。私に代わって考えてくれる人があり、また私のほうに彼の労に報いる資力がありさえすれば、私は考えるということすら必要としないだろう。(P.8)
P.8、カント先生は痛いところをついてきます。
自分の頭で考えること、それがすなわち成人になるということ、と理解しました。
人に判断をゆだねることは楽です。ただし、それは社会人としてはいまいちです。プロであれば、自分で判断できないと。

後半、「理論と実践」は他者への反論がメインでした。〇〇氏は自説を理解していないから再説明します、って感じの構成です。言いたいことは分かるのですが、〇〇氏が理解していない、っていう皮肉っぽい論説が200年近く残ってしまうのはかわいそうな気もする。


本の合間にYoutube巡り。
New Sounds in BRASS「You Raise Me Up」、SoloをEuph.が吹く、この割り当ては素晴らしいです。Euph.の柔らかい音色が曲にばっちり合っています。吹きたくなります。
www.youtube.com