ルイ・パストゥールの「自然発生説」、1861年の書籍、当時39歳だったそうです。
「生物の自然発生説にとどめの一撃をあたえた書」という帯の宣伝文の通り、自然発生を否定します。
とにかく論理展開が非常にわかりやすい。そして実験の構成が緻密、だから説得力がある、反論の余地が無い。パストゥールの偉大さが良くわかります。すんごい人です。
顕微鏡で観察した結果をイラストとして記録し、整理していく、見えたものをありのままに。
何人もこの事実の力に打ち勝つことはできない。P.223
そして観察結果をもとに次の実験内容を考え、実行し、データを取って考察する。
一切は未知であり、実験にまたなければなりません。P.214
そうやって自説を補強していく。事実のみで結論を出す。理路整然とした構成にしびれました。本当に凄い人です。