Kawataka’s diary

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響け!ユーフォニアム 北宇治高校の一番熱い夏

響け!ユーフォニアムの3年生編の映像化が決定したそうです。今から楽しみです。

この機会にシリーズを読み返しています。

心のどこかで、彼らの失敗を願う自分がいる。
ミスしろ。間違えろ。そう祈る自分自身を、心の底から軽蔑する。
それでも、祈らずにはいられなかった。だって、全国に行けるのは(略)たった三校だけなのだ。P.308 
響け!ユーフォニアム2 北宇治高校吹奏楽部の一番熱い夏」

 主人公の黄前さんが、関西支部大会で、自分たちの演奏を終えて強豪校の演奏を聴いているときの独白です。ここは本編全部を通して最も感情のこもった独白と思いますが、そこまで言うか、とも思いました。たしかにこれは性格悪いと言われても仕方がない。

 

 

なお、その強豪校(=三強のうちの一校 全国大会の常連校)は、エスクラリネットがソロでミスってしまい、演奏を一瞬止めてしまった。
音を外すとかリードミス程度なら評価には影響しなかったのでしょうが、ソロの演奏を止めてしまったのはさすがにマイナス評価がついたようで、北宇治高校が「百回に一回」という奇跡の演奏をしたこともあり、全国大会に進んだのは北宇治高校でした。
奇跡を起こそうと思ったら、努力以外に、ほんの少しの幸運が必要です。

一年後の「波乱の第二楽章」ではその学校が北宇治高校を押しのけて全国大会出場を決めるのですが、昨年ソロでミスをしたクラリネットの生徒(あかりちゃん)が「部活を辞めずに一年間頑張ってよかった」と話す場面が出てきます。全国常連校の伝統を背負ってソロを吹き、ミスをして全国を逃してしまったあかりちゃんの苦労がどれほどであったか、想像もできません。本筋には一切関係ありませんが、これも印象に残っているシーンです。
こういう細かい作りこみも本シリーズに引き込まれるところです。