Kawataka’s diary

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ショーペンハウアー「幸福について(人生論)」

ようやく暖かくなりつつあります。もう少しで春、そして花粉が飛散する時期です。今年は花粉の飛散量が多いと聞いています。マスクと目薬は準備済み、万全の体制で臨みます。

先週から、幸福について(ショーペンハウアー)を読み始めました。これは新潮文庫なので岩波よりは読みやすいと思ったのですが、甘かった。改行がほとんどなくてページが字で埋まっている。区切りがわかりづらく読み進めるのが難しい。
一週間かけて2/3程度を読んで、力尽きつつあります。

 我々の幸福の九割まではもっぱら健康に基づいている(P.29)
 苦痛のないことは、人生の幸福を測る物指である。(P.185)
 すべて物事を局限するのが幸福になるゆえんである。(P.206)

このあたりは共感します。

 上流階級の飲めや歌えやの生活ほど、幸福への道としてばかげたものはない(P.211)

確かにそうでしょうが、でも、飲めや歌えの上流階級の生活というのを一度は経験してみたいと思ってしまいます。まだまだ精神的修業が足りないんでしょう。

 

途中で名誉と名声に関する詳細な記述が入っています。
 名声は、得るのはむつかしいが、維持するのは易しい。
 名誉は誰にでも授けられる。名誉を失わないようにすることが、とりもなおさず任務となる。(P.166)
「騎士的な名誉」いう概念は面白かった。
騎士的な名誉は、大いに恐れられてしかるべき人間なのだぞということを相手に思いこませるのが主眼であるP.132)思い上がりと愚かしさとの産物(P.136)

信頼されるよりは恐れられるほうが好ましいという時代ならそれで良かったんでしょうが、近代社会にそれを持ち込まれてむやみに暴力沙汰(=決闘)をされるのは困りますし。