Kawataka’s diary

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序曲「1812年」

チャイコフスキーの序曲「1812年」は、ナポレオン率いるフランスとロシアの戦いを題材とした曲です。チャイコフスキーといえば「白鳥の湖」とか「悲愴」とか名曲ぞろいですが、1812年は、けっこうトンデモな曲です。フランスとの戦いを表現するのにフランス国歌のフレーズを”勝手に”用いるのもたいがいですが、ラストで、フランス国歌を散り散りに消し去ってしまい、代わりにロシア国歌を大音量で流し、ロシア万歳!で曲を締めるのはいかがなものかと。今、こんな曲を作ったら、国際問題になるかもしれません。
さらに悪乗りしたのか、チャイコフスキー先生は、曲のラストでcannon(大砲)や教会の鐘の音を使うことを指示しています。さすがにやりすぎ。CDの解説を読むと当初はあまり乗り気ではなかったとか書いていますが、曲を聴く限り、先生、取り掛かったら結構ノリノリで作曲していたんじゃないかとひそかに思っています。


高校の時、1812年吹奏楽部の冬コンサートで吹いたことがあり、そのトンデモっぷりに惹かれ、お気に入りの一曲となり、今に至っています。
当たり前ですが、大砲とか鐘は普通のコンサートでは無理なので、バスドラムとスタンドチャイムで代替していました。
ただ、CDでは、大砲の音を別採りで乗せているらしく、大砲っぽい音が聞けます。先月のW杯TV特番で少し流れたのを機に、この曲のCDを8枚ほど集めました。アマゾンの中古CDで買うと一枚数百円程度ですからリーズナブルです。

聴き比べて、テンポや強弱が一番よかったのはアンドレ・プレヴィンバーンスタインでした。大砲の音は、エリック・クンゼルが極低音を重視した録音でした。

このほかにも、いくつかCDが販売されているので、折を見て買っていくつもりです。